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INDEX
その1MBに乗ってると道を譲ってくれるというのは本当か?
その2実は小回りが効いたりする
その3MBは乗り心地がいい
その4カギの使い方
その5カギの閉じこみ、紛失には気を付けましょう
その6室内からはなるべくロックしない
その7集中ロックがノロい
その8給油口のロック
その9ウインドウのワンタッチボタン
その10ヘッドライト操作ダイヤルの注意点
その11MBはハンドルまわりのレバーが少ない
その12ホイールが汚れる
その13ホイールの取り外しにはボルトを使う
その14ブレーキが鳴く
その15ベンツは出足が鈍い?!
その16ATの操作には気をつける
その17エアコンの操作方法
その18ヘッドレストの外し方
その19各種表示・警告灯
その20スノー・チェーン・スイッチ
その21車載工具
その22ヒューズも用意しておきましょう
その23維持費
その24並行輸入車の修理


その1:MBに乗ってると道を譲ってくれるというのは本当か?
W126/560SEL  本当です(笑)。まだまだ日本人はMBのことを「おベンツ」などと呼び、特別な思い込みがあるようですから特にSクラスのような大きなMBに対しては普段意地悪なドライバーでも道を譲るみたいですね。しかしそれを逆手にとって高飛車な運転をするMBオーナーが多いこともまた事実です。一部のマナーが悪い人たちのお陰でMB全体のイメージが悪くなってしまうのは非常に悲しいことですね。少なくとも私達は常にプライドを持ったマナーの良い運転を心掛けたいものです。

その2:実は小回りが効いたりする
 MBの特にSクラスは「狭い日本の道じゃ走りづらいだろうなぁ〜」って思われる方もいるかもしれませんが、実はMBは小回りが効きます。これは操舵角の大きさのみならず、フロントタイヤのキャスター角が大きいことも理由の一つですが、たとえSクラスでも下手な日本車よりよく曲がります。ですから取り回しに関しては全然不安はないですね。逆にSLKは見た目のわりには小回りが効かないのも事実だったりしますが(笑)

その3:MBは乗り心地がいい
シート  現在では国産車も非常に乗り心地が良くなり、以前ほどMBの良さが突出しているわけではありませんが、やっぱりMBの乗り心地はいいです(^^)。といってもソフトな乗り心地というのではなく、どちらかといえば硬めでしっかりした感じなのに乗り心地はいい、という表現が正しいでしょう。このしっかり感が長時間運転した時の疲労を和らげてくれるのです。シートのクッションもスポンジではなく、ホースヘアーパッドという硬めでヘタりにくいクッション材とスプリングで構成されているので、腰痛とはサヨウナラです。またたとえ古いモデルでもショックやブッシュを交換してやれば快適な乗り心地がちゃんと戻ってくれるのもMBの優れている点です。

その4:カギの使い方
Keys

 MBには機械式のカギとオプション設定の電子(リモコン)キーがありますが、機械式のカギは通常一台につき4本用意されています。まずメインキーとそのスペア。そしてバレットキー(または補助キー)と呼ばれる鍵の真ん中に溝のないもの。もう一つはフラットキーといい、財布などに挟んでおけるようにゴムの握りを省略した平らなカギです。  メインキーはもちろん全てのカギ穴に有効ですが、バレットキーは運転席ドアの開錠とエンジン始動しかできません。つまりレストランやホテルで車を預けて駐車場に止めておいてもらう(バレットパーキング)時に使うためのカギで、貴重品をグローブボックスやトランクに入れておいても開けられないようにしてあるわけです。この辺りもMBが高級車たる所以ですね。(注・現行車両はリモコンキーが標準設定になっています。)

その5:カギの閉じこみ、紛失には気を付けましょう
 MBは高級車ですからセキュリティも万全の対策がなされています。特に現在オプションで用意されるようになった電子キーは鍵を無くすと大変です。開鍵するためにはスペアキーを使うかディーラーに頼むしかありません。純正の機械式の鍵にしても内部に磁石が仕込まれているのでカギ屋さんに行ってもスペアなんて作れませんし、ドアの透き間に金具を差し込んで開錠するのもほとんど不可能に近いです。MBは車内からロックさせないようになっているので閉じこみはあまりないかもしれませんが、紛失にはくれぐれも気をつけましょう。(注・現行車両はリモコンキーが標準設定になっています。)

その6:室内からはなるべくロックしない
 MBの室内にあるロックレバーはとっても固いです。「壊れてるんじゃないの?」って思うくらい固いです(笑)。これにはちゃんと理由があって、走行中にドアがロックしてあると事故などの緊急時に車の外からドアを開けて乗員を救助できなくなってしまいますし、逃げ遅れる危険性もあるので走行中はなるべくロックしないようにという考えなんですね。それでもどうしてもロックしたい時はあるわけで、間をとって固くしてあるということでしょう。ポルシェなんかは運転席だけ室内からロックできないようになってたりします。いずれにせよ、走り出すと勝手にロックされる国産車とはえらい違いです(笑)

その7:集中ロックがノロい
 MBの集中ロックはノロいです。「壊れてるんじゃないの?」って思うくらいノロいです(爆)。国産車などは「シャキン!」と閉まりますが、MBは「ウイーン」と唸りながら閉まります。これは他の車のようにソレノイドを使わずに、バキュームポンプを使って作動させているためです。'50年代〜'80年代前半までのモデルでは、電気式のバキュームポンプを使わずに、エンジンルームのインテークマニホールドの吸気をタンクに貯めて利用していました。  MBはこのバキュームを他にも色々と使っていて、ヘッドライトの照射角調整やACの循環切替えにもバキュームを使っている場合があります。機械にこだわるMBらしい部分とも言えますね。

その8:給油口のロック
 古い年式の車は例外として、ほとんどのMBは給油口のフタが集中ロックと連動してバキュームで作動するシリンダーによりロック&解除されるようになっています。中のキャップはフリーです。

その9:ウインドウのワンタッチボタン
 MBには長い間パワーウインドウのワンタッチスイッチがありませんでした。90年代になって装備されるようになりましたが、当初は開ける時だけがワンタッチで、閉める時にはスイッチを押し続けなくてはならないものでした。実はこれも安全対策の一つで、手やネクタイなどを挟みこんでしまわないようにという配慮からです。しかし最近のモデルでは、ウインドウが上がる際に異物を挟み込むと、自動的に作動を制御するシステムが採用された為、上下ともにワンタッチで動作するようになっています。

その10:ヘッドライト操作ダイヤルの注意点
ヘッドライト・ダイヤル解説図  MBはヘッドライトをレバーではなくダイヤル状のスイッチで操作しますが、このダイヤルは中央が消灯になっています。右に一段階回すとポジション(スモール)ランプが点灯(1)、二段階回すとヘッドライトが点灯(2)し、さらにダイヤルを引っ張るとフォグランプが点灯(1)します。バックフォグを装備した車両ではこれもニ段階になっており、一段階でフロントフォグ(1)、二段階引っ張るとバックフォグも点灯(2)します。今度は中央から左に一段階回すとパーキングランプとしてポジションランプとテールランプが右だけ点灯(1)、二段階回すと左だけ点灯(2)します。このパーキングランプがくせもので、停車&消灯時につい回しすぎて点灯させてしまいがちです。しかしこのランプはカギを抜いても警告ブザーが鳴らないので、車に戻ってきたらバッテリーが上がってた、なんてことにもなりかねず注意が必要です。本来このパーキングランプは、真っ暗な車道の道端に車を停車させる時などに追突防止のため点灯させるようですね。

その11:MBはハンドルまわりのレバーが少ない
 多くの車はウインカー、ヘッドライト、ワイパーなどの操作をハンドル脇の2本のレバーで操作しますが、MBはクルーズコントロール用の小さなレバーを除けば代々1本レバーです。これはヘッドライトをダイヤルで操作することと、コラムシフト車の使い勝手を考えた上で決められたようです。しかし新しく登場したMクラスでは他の車と同じような2本レバーが採用されたので、これからは2本になっていくのかもしれませんね。

その12:ホイールが汚れる
 MBのフロントホイールははっきり言って汚れます。これはブレーキパッドのダストのせいです。ヨーロッパでは「ブレーキが効けば汚れなんかどうでもいい」というのが一般的な意見で、MBの場合はパッドもローターも減りは早いけどよく効くものが採用されています。実は日本車も欧州仕様はやわらかい(汚れる)ブレーキパッドが標準装備になっているそうです。  巷にはホイールの汚れない(硬い)メタルパッドというのも出回っていますが、パッドだけ硬くなるとローターの痛みが激しくなるようであまりおすすめできません。また硬いパッドはそれだけ効きも弱くなります。そのほかにはカーボンパッドという物もあり、これはパッドが暖まればよく効きますしダストも少ないのですが、冷えている時は全然効きません。どちらかというとサーキット専用ですね。  というわけで街乗りならノーマルパッドが一番性能はいいと思いますので、まめにホイールを洗ってやりましょう。

その13:ホイールの取り外しにはボルトを使う
ボルト&ホイール  国産車の場合はほとんどがホイールハブにスタッドボルトが固定してあり、ホイール自体はナットで留まっています。しかしMBに限らず欧州車の多くは、ハブにはボルト穴があるだけでホイールの固定は六角ヘッドのボルトで行うことになります。この方式のメリットとして痛んだボルトをすぐに交換できることや、ホイールのデザインを比較的自由に出来る(といっても実際の種類は少ないですが ^^;)ことがあげられますが、同時にホイールによって使用するボルトの長さが変わってしまいます。ですから違うホイールを履かせる時にはそれ専用のボルトも用意する必要があります。新品ホイールの場合は当然専用ボルトが付属していますが、中古ホイールを購入する際には注意が必要ですね。またMBはスペアタイヤが非常用のホイールではなくノーマルホイールになりますので、社外品のアルミホイールを履かせたけどスペアタイヤのホイールだけはノーマルのまま、なんて時にはノーマルホイール用のボルトを車載しておかないといざという時にスペアタイヤを履けません(これって以外と盲点です)。ちなみにボルトのサイズは17mmです。お忘れなく(^^)

その14:ブレーキが鳴く
 ブレーキ鳴き、これもよく起こります。ヨーロッパの人はブレーキ鳴きも気にしないのだろう、というもっぱらの噂です(笑)。もっとも高速走行主体だとブレーキパッドがうまく面取りされてあまり鳴かないからだろう、という噂もありますが・・・。まぁこれは気にしないのが一番なんですが(笑)どうしても気になるようだったらホイールをはずし、パッドの角をサンドペーパーで軽く丸めてやると防止できます。

その15:ベンツは出足が鈍い?!
 94年以降、ほとんどのATモデルがDレンジでも1速発進設定になりましたが、それ以前は2速発進設定のモデルがほとんどでした(124、126、201、107ほか)。ですからその頃のATモデルは出足がちょっと鈍いのも事実です。でもこれは単純にギア比の問題なので慣れてしまえばどうってことありません。タクシーがなめらかに走行するためにマニュアルでも2速発進を多用するのと同じで、同乗者に優しいATとも言えるでしょう。2速発進という発想は急発進による事故を防ぐためのMB流アクティブセーフティの一つでしたが、各自動車メーカーがどんどん出足の鋭い車を発売する中でさすがのMBも流行に流されたのか、1速発進になりました。とはいえ、最近の国産車の過剰とも言える出足の鋭さに比べれば、まだまだ優しい走り出しです。ちなみに2速発進のモデルでも、停車時に一度2速までシフトダウンしてからDレンジに入れ直すことで1速発進が出来ます。坂道発進などのために憶えておくと便利です。

その16:ATの操作には気をつける
 92年以降採用され始めた電子制御ATについてはまだ評判を聞きませんが、それ以前の油圧制御ATについては残念ながら決して丈夫な方ではないと言えます。しかしATのトラブルは日本の交通事情がその原因の大半を占めており、走り方をちょっと気をつければ防止する事ができます。具体的にはN→DやD→Rといった負担のかかるシフトチェンジをなるべく少なくし、シフトする時はゆっくりと丁寧に行う事です。信号待ちのたびにニュートラルにしたり、車がまだ惰性で前進(後退)しているうちにR(D)にシフトしたりするのはATに大きな負担がかかり寿命を縮めます。これらの事にちょっと気を使うだけでATは長持ちするようになりますし、ATFの交換といった国産車では軽視されがちなメンテナンスもちゃんと行うようにしましょう。

その17:エアコンの操作方法
 MBのAC(エアコン)にはフルオートAC(クライメート・コントロール)とセミオートACの2種類がありますが、どちらも操作方法のわかりづらさでは定評があります(笑)とはいうものの、慣れてしまえばどうって事もないので、取り扱い説明書がない場合にはディーラーなどで同車種のマニュアルを注文して読んでみましょう。またはここの掲示板で呼びかければ誰かコピーさせてくれるかもしれません。一応代表的な2種類のACシステムの操作方法をご紹介しておきますが、操作パネルが異なる車種も多々ありますのでご了承下さいm(_)m(注・ここで紹介しているのは'80年代前半〜'95年頃までのACです。)
エアコンの操作方法 (Click!)


その18:ヘッドレストの外し方
ヘッドレスト解説図  MBのヘッドレストは外し方がちょっと独特なので説明しておきましょう。バックレストの裏側を探ってみて下さい。図のような位置に隠しボタンがありますので、それを押しながらヘッドレストを抜き取るようになっています。これはヘッドレストの高さ調整が手動、電動に関らず同じです。

(注・W210等の'90年代以降に発表されたモデルでは、バックレスト裏側のパネルを一度外さないと、ヘッドレストは取り外せません。)


その19:各種表示・警告灯
 メーター周囲に配置される各種表示・警告灯に関する説明の一覧は下をクリックして下さい。これらの表示・警告灯は車両に装備される機能によって配置されているものが違います。各機能の説明は「機能・装備編」をご覧下さい。またこれらの多くはイグニッションスイッチを回すと一度点灯するようになっています。この時に点灯しないものは球切れしている可能性があります。逆にセンサーの故障で各機能に異常がないのに警告灯が点灯する場合もありますので、100%警告灯を信用しないで必ず点検するようにしましょう。

表示・警告灯一覧表 (Click!)

その20:スノー・チェーン・スイッチ
スノーチェーンスイッチ  このスイッチがあるのはASR装着車だけです。チェーンを装着している時にはこのスイッチを作動させることでASRをキャンセルし、走行をスムースにします。またこのスイッチは40Km/h以下で走行している時だけ作動します。40Km/hを超えると一旦解除されますが、60Km/hを超えずに再び40Km/h以下に速度が落ちると再び作動します。一度60Km/hを超えると完全に解除されます。

その21:車載工具
純正車載工具  MBには写真のような純正車載工具が用意されています。しかし中古車の場合、これらの純正車載工具は残っていない場合が多いですね。欧州車と日本車では使われているボルトのサイズが違うことが多く、特にMBでよく使う13mmというサイズは国産車ではほとんど使わないので、国産車用工具セットには入っていません。簡単な整備をする時の事も考えて、純正車載工具がない場合には13mmのメガネ、ボックスレンチなどを必ず購入して車載しておきましょう。他にも奇数サイズをよく使うので、レンチ類はなるべく多くの種類を揃えておきたいところです。

その22:ヒューズも用意しておきましょう
Boschヒューズ  MBなどの欧州車は使われているヒューズの形が国産車とは違います。このヒューズ、スタンドや国産車専門の用品店では用意していない事が多いので、見かけた時に購入しておくといいでしょう。

その23:維持費
 MBは維持費がかかる、というのが一般的な考えのようです。確かに国産車に比べれば消耗部品の交換点数も多いですし、部品代も工賃も国産メーカーの2倍、3倍は当たり前です。しかしそれはまともにディーラーで定期点検&修理を依頼した場合のお話。部品は中古部品や個人輸入を利用して調達し、腕が良くて工賃の安い工場に作業を依頼するか自分で作業すればいくらでも節約できます。このHPはそれらの情報交換のために存在しているといっても過言ではないのです(^^)。修理やメンテナンスに関する情報はトラブルバスターズにありますが、わからない事があれば掲示板で積極的に呼びかけてみましょう。きっとレスがあるはずですよ。部品の輸入に関しては個人輸入のスペシャリストであるG.C.C.のHPCo-BuyのHPも参考にしてみて下さい。

その24:並行輸入車の修理
 よく「ディーラーでは並行輸入車の修理は行わない」と言われます。しかし一概にそうとも言えません。ディーラーの工場も「自動車整備工場」として登録された一工場でしかありませんから、その他多くの自動車工場と同じように、原則的にはどんな車の修理も行わなくてはなりません。もしこれを拒否して特定車種の修理しか行わないようだと、公正取引法に違反してしまうのです。ディーラーの工場も「ウチではディーラー車しか治しませんよ、並行車はお断りです」とはっきり言わないのはそのためです。法律上はトヨタ車だろうと日産車だろうと、ヤナセもシュテルンも修理する義務がありますが、実際に修理を依頼する人がいないだけです。
 ですから修理を引き受けるかどうかは、結局現場の判断による所が多いです。遠回しに断られる場合も多いのですが、担当によっては快く引き受けてくれる場合もあります。これはそれぞれのディーラーで考え方も違いますし、ケースバイケースですね。担当が嫌な顔をしているのに、本来修理を引き受ける義務があるからといって、無理矢理車を預けてもちゃんとした修理をしてくれるとは限りません。その場合はおとなしく引き下がった方が無難でしょう。またもし貴方が2台MBを持っていて、1台がD車、もう1台が並行車だとしたら話は簡単です。D車の修理を担当してもらったサービスの人に「もう1台修理したいんだけど」と言えばまず断られることはありません。
 MBを治せる工場はなにもディーラー系だけではありません。中には、ヤナセ出身の名メカニックが経営するような工場もありますし、外車に強い工場というのは探せばたくさんあります。これらの工場はディーラーに比べて工賃も安い傾向にありますし、部品の持ち込みも全く問題ないので、D車に乗っている場合でも腕のいい民間工場を探してみる価値はあります。