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お気に入り その2


落ち着いた佇まいのチュイルリー公園の一角にオランジュリー美術館はあります。

オランジュリー美術館へ行く時は、パリ市内を網羅している地下鉄に乗ってコンコルドで降りて歩いてくのが一般的です。
でも、ブルボン宮に近い アセンブリーナシオナーレで降り、セーヌ川までまっすぐのラスパイユ大通りを歩き、あの艶やかなセーヌ川を渡って右手にオランジュリーを見つつモネに会うんだ、っていう精神の高揚を味わうのもいいものです。
時期がよければチュイルリー公園には豪華じゃないけど存在感のある花たちが咲いています。

その先にポン・ヌフ っていう橋があって、「新しい橋」という意味なんですけど、実はこの橋はパリでは相当古い橋です。
その橋の上を歩くとき、パリの人たちは「ほんとに新しい橋よね」と言ったりします。
「レトリックが利いているというかなんというか・・・」
フランス人以外には理解のしにくい言葉の文化、なのかもしれません。

川を渡ってオランジュリーまでの道では、フランス特有のちょっとプライドの高い年配の方々が腕を組み、身体をお互いに邪魔にならないように寄せ合って、時々露天で売っている焼き栗の袋に手を入れながらゆっくり歩いていたりします。
ふと視線を右に逸らすと対岸にはオルセー美術館。
パリには文化がしみわたっています。

全身が一枚の絵の前に晒されて、身体の中に色彩が入り込み光があたる。
皮膚の細胞のひとつひとつに煌めくような輝きが与えられ、精神性だけでは物語れない人間としての反応が起こる。
特にモネの絵はそれを起こさせやすいのかもしれません。



By OZW


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