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空港レストラン

「伊勢に旨いもの無し」
「観光地に美味しいものはあまりない」という意味の格言です。

実際、お伊勢さんの参道は日本中からの参詣者で賑わい、宣伝や集客努力なんて何もしなくても腹の減った客は食べ物屋に入ってきます。
しかも、昔お伊勢参りは一生に一度出来るかどうかという一大イベントでしたから、お店にとってはほとんどのひとが二度と来ることのない客達です。
食堂ではそんな人たちに出す料理なんですから、口にさえ入れば美味しい必要なんてないわけで、とにかく回転率が高く、食材原価率は低ければ低い方がいいということになるのは自然の流れかもしれません。

諸説ありますが「伊勢うどん」はこの条件にぴったりだから、おかげ横丁を中心に広まったと私は考えています。
客が来てから茹でるんじゃなくて茹でっぱなしで客が来たら釜からあげる、でもって醤油をぶっかけちょっした薬味を乗っけて、はい500円。
5分で食べ終わって、不思議な味と思っても「これが伝統の味なんだ」と納得して文句を言うひとはいません。
まさにお伊勢さんのおかげです。

ところで、この格言、観光地だけではなく空港にも当てはまるようです。
これは日本だけじゃなく世界中の空港で言えるんじゃないでしょうか。
今までで一番これが実感できたのは、ロンドンのヒースロー空港内の寿司屋でしたが、近ごろは全体的にはまともにはなってきているようです。

ですが、今日久々に当たってしまいました。

長男を成田空港まで送っていったのですが、ちょうど昼食時だったのでチェックイン後にフードコートに入って食事しました。




出国手続きまで30分くらいしか時間がなかったので、早く出来るものをと尋ねると、ネギトロ丼ならすぐ出せるということでそれを頼みました。
カウンターで立って待っていると、厨房での作業が見えちゃいました。
酢飯を丼ぶりにつけ、チューブからネギトロを絞り出して、卵と薬味を乗っけて、ハイ出来上がり。
見た目もチューブから絞りました候のウン○のグルグルって感じで、ここまでやる気がないとかえってもう天晴れかもしれません。



その上、このネギトロチューブのことを知っていたのも私にとっては更に不幸でした。
消費期限3か月くらいの冷凍パックで10パック入りが確か9千円、てことは500g入りの1パックが900円です。
で、見本写真の半分くらいしかネギトロ乗っかってませんでしたから、1パックで7人〜8人前・・・
原価率は伊勢うどん並です。

あ〜、こんな商売してみたい・・・

とは私は思わないなあ。
同じ働くなんなら、お客さんには満足してもらわないと毎日が楽しくないと思うんですけどね。
実際、中で働いていたおばちゃん、凄くつまんなさそうな顔して絞り出してましたよ。


By OZW



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