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えちごやサスキット その9


組んで降ろすと車高はこの状態です。
5mくらい手で押して元の位置に戻すだけでも結構下がります。
さらに少し走らせてみると、少し下がり気味なくらいでした。




スプリング外して、シムの厚さを調整して若干上げます。

リアも同様にシム調整して理想の車高に合わせるのですが、ここで重要なのは下げ過ぎないこと。
このサスキットに限った話ではありませんが、クルマを前後方向から見て左右のアームが「ハの字型」になっていてはじめて踏ん張れるわけです。
これがバンザイしてしまっていたら、腰砕けのズルズルの車になってしまいます。
というか、このクルマでそうなると「壊れている」と言ってしまっても過言ではありません。




車高を決めたら、今度はショックを取り外して、ショック自体を分解して調整し始めました。
ショックの伸び側と縮み側を出来るだけショックの中心に持ってきたいのと、コーナーでの姿勢変化をイメージして部分ごとに硬さを調整するのですが、ストロークの長さを測ってメモ用紙に数字を書き込んで電卓で計算しながら作業を進めていました。
この作業を見てしまうと、この商品、残念ながら通販では売れません。
直接来店したひとだけが手に入れられるキットです。


このあと、このクルマのアラインメントを知り尽くしている名古屋のアラインメント屋さんに出して、調整後引取りがてら試乗してきました。

驚いたのは、入庫時にはディーゼルみたいなエンジンだったのが、静かでスムース、鈍重な出だしだったものが1速発進だとちょっとホイールスピンくらいになっていたことです。
サスキット取り付ける前に色んなところをいっぱい整備しましたからねぇ・・・

足回りに関しては、私の60とマルチリンクの強化型キャンバーアームなども含め全て同じパーツ、同じセッティングです。

そのため直進時の安定性やコーナリング中の姿勢は60と同じ感覚なのですが、コーナー入口での頭の入り方は随分と違っていました。
これはブレーキの効き、電動ファン化などによるフロントの軽量化、それにエンジントルクの違いも大きいのでしょう。
足回りを決めると今度はパワーが欲しくなってしまうかもしれません。

それにしても、ショックもスプリングもレートはかなり上がっているのに、硬さを感じさせないのが、このキットの凄いところです。

そういえば、私の60をプロのレーシングドライバーや自動車評論家の方に運転してもらうと皆さん最初に舌を巻くのがこのサスペンションの出来の良さでした。

ただ、前にも書きましたが、これ、万人向けのセッティングではありません。
私はもうノーマルには絶対戻れませんが、そんなに飛ばさない方にはむしろノーマルのほうがいいかもしれません。
もっとも、ノーマルが一番というひとに対しては、ブッシュやアーム類がしっかり整備されてレベライザーもちゃんと機能している場合には100%それに同意しますが、今はそうでない車のほうが多いような気がします。


By OZW




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