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M117 エアクリーナーボックス その2

 
4,000rpmくらいからもう息苦しい回り方を始めるR107 560SL AMGですが、エアクリーナーボックスを外して空ぶかしするとレブまで綺麗に回ります。
このことから、エアクリボックスのどこかがボトルネックになっているのではと思い、中身を調べてみたらエアクリーナーの有効面積の4分の1くらいしか使えていないことが分かり、そこがボトルネックだろうということになったのが、前回のお話でした。




実は、R107のエアダクトは直径8cmのが1本しか出ていません。
同じ117エンジンでも、W126だと8cmが1本、5.5cmが1本です。
M119は、直径8cmが2本ですよね。

ということは、むしろこの部分がボトルネックになっている可能性もあります。




そのことは、当時のAMGも気づいていたようで、SLでも AMGのものには、直径5.5cmのダクトが1本追加されており、このSLにもそれが付いていました。(ちなみに、W126 V8用のものとはダクトの太さが左右逆になっていますので、互換性はありません)

それでも、上がチョーキング気味なのです。
もっとも、このSLには排圧可変マフラーが付いているため上の抜けがよくなっている分、余計に吸入空気が足りなくなっている部分はあります。




いずれにしても空気が足りていないことは確かなので、振出しに戻り、やはりここでしょう、ということで、こんな感じに加工してしまいました。
今回は、クリーナーボックス自体の容量は変えないつもりでしたし、ダクトもそのまま使うことになるので、M119用ボックスのような緻密な計算は無しに、言ってみれば皆口氏のこれまでの経験と勘だけで、エイヤで作っています。

で、結果はというと
高回転時の息苦しさは解消されました。
最高速も最高出力も上がっているのは確かなんですが、何か物足りません。




このあと色々あったのですが、最終的には蓋を細工して容量を少しだけアップしてみました。
もっとも目的は容量アップというよりスロットルの上に距離を持たせるというものだったのですが、これが効きました。
下から上まで綺麗につながって、速くなっただけでなくとても乗りやすくなっています。

今回は、R107のAMG専用エアクリーナーボックスに排圧可変マフラーまで付いている車両でのテスト結果なので、同じように加工すれば他の107でも同じような効果が得られるかは分かりません。
まして、126ではどうなるのかは未知数です。
ただ、エアクリーナー内側のパンチングの上半分の部分が高回転時のエアフローの大きな抵抗になっていることだけは分かりました。

それにしても、吸排気系は奥が深いです。
お手軽に他は触らず抵抗だけを取り除いてやるだけのつもりでしたが、やはりそれだけでは思うよな効果は得られず、結局ボックスの容量までいじることになりました。
さらっと書いていますが、高さが5mm違うと特性もガラリと変わって最終仕様にたどり着くまでが大変でした。

次は私のW126 ノーマル500SEでやってみようかと考えていますが、これまた結構大変なことになるような予感がします(^^;;





By OZW



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