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大物パーツ

 
10年ほど前にSJが愛知県の流通センター内に入居したときの契約内容はドライバーがひとりで持てる物なら何でも運びます、というものでした。
重さでいえば50Kgくらいまでは全然大丈夫でエンジンやATアッセンブリーみたいなものでなければ、バンパー、ボンネット、ドアなど何でも貨物便扱いじゃなくて宅配便の範囲でOKでした。

ところが、今では女性の配達員が増えたこともあって、感覚的には女性が普通に持ち運びできる程度ものしか宅配便扱いとしては持って行ってくれなくなってしまいました。

もともと外装パーツなどの大型荷物の配達はトラブルが多かったので、採算面から女子社員採用という名目にして縮小したかったのかもしれません。




たとえば、ボンネットなどはこんなふうに枠を作ってその中に入れて送るのですが全体を覆うのはほとんどの場合段ボールです。
ですから、枠のない部分に何かがちょっとぶつかると簡単に凹みができてしまいます。
そんなわけで、ボンネットなどは完璧に無傷で届く確率は天気予報の的中率くらいでしょうか。

ちょっとした凹みくらいなら心得た板金屋さんだと何も言わずに叩いて直してから装着してくれるのですが、逆に塗装前なんだしペーパー当てればすぐ消えるだろうと思うようなほんのちょっとした擦り傷にも返品・交換要求してくるところもあったりします。

こういう場合は基本的に運送会社への保険請求となるわけですが、保険金を実際に支払うかどうかは別にしても運送会社としても細かいクレームをいちいち受けるだけでもかなり面倒なことだろうとは思います。

当社では中古パーツは扱っていませんから、板金工場さんが直接当社に新品純正パーツを発注してくるのは、おそらくパーツ代をケチる必要のない保険修理のケースが多いと思われます。
保険会社へのパーツ代の請求は、多分定価請求で工賃を含めた利幅に余裕があるからなのかしれませんが、多少の傷や凹みは大目にみてくれることが多いようです。
一方、ちょっと無茶なクレームは、オーナーさんが発注して発送先を板金屋さんに指定されている場合が多い気がします。
確かに、部品代の部分で儲けを削られた業者さんにしてみればペーパーで擦るだけでもひと手間増えるわけで、やってられないとばかりに運送会社に無暗やたらにクレームを出してしまうということはありそうなことです。

先日、大手損保会社の自動車保険部門が軒並み赤字というニュースがありましたが、今後もし損保会社が部品の定価請求を認めないということになると、ますます運送会社へのクレームが増えて、いずれは外装パーツはどこも運んでくれなくなるかもしれません。


By OZW



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