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スパークプラグ


安いものは1本500円程度で買えるスパークプラグですが、プラチナとかイリジウムなどの貴金属を電極に使用したタイプのものだとやはりそれなりのお値段になっています。

でも、考えてみたらこのところのプラチナ地金の相場はグラムあたり5,000円くらい、イリジウムは3,000円程度です。
プラグ1本に使用する量は径1mm, 厚さ0.1mmのチップ程度なので、材料代は10円にもならない計算になります。

ということは、原材料費というよりは多分加工技術の問題だったり競合相手が少ないことなどが高止まりの理由なんだと思います。

それでも、値段が高いなりの効果があればいいのですが、どういうわけかこのプラグとエンジンには相性というものがあって、せっかく高価な高性能プラグに交換したのにかえって調子が悪くなってしまうケースもあるようです。

実はメーカーの適合表って、プラグだけじゃないんですが、単純に物理的に装着可能かどうかだけしか検証していなかったりします。
イグニション回路全体を調べているわけではないですし、まして走行テストなんて全く行われていないのが実状です。

ですから相性の悪い車種でもプラグメーカーの適合表ではOKとなっていることがよくあります。

たとえばノイズ対策用に入れられたプラグの抵抗ですが、数万ボルトの放電に対してたかだか数Ωの抵抗なんて計算上はほとんど無視できるものなので、火花が弱くなるということはないはずなのですが、イグナイターの点火検出回路などの制御系にとっては小さな抵抗値の差でも無視できないものになる場合もあります。

また、放電電極は、プラス側は平らに、マイナス側は尖らせるのですが、普通のエンジンでは中心電極にマイナスをかけていることから、これを前提にちょっと前の白金プラグなどでは中心電極を細く尖った形状にしていました。
ところが、2気筒同時放電タイプのエンジンは、半分の気筒ではどうしてもプラスマイナスの関係が逆転しますので、中心電極の先があまり尖っているとうまく放電してくれないという事態になります。

それから、熱価の問題もあります。
プラグは、中心電極温度が約450度以下になると自己清浄が効かず、逆に950度以上になるとプレイグニッションが発生してしまいますから、スパークプラグが本来の性能を発揮するには、中心電極温度を約500〜800℃の間に保つ必要があるとされています。
そのため、エンジンに合わせた放熱特性を選択しないといけないわけですが、プラグの種類によって同じ熱価でもガスポケットの形状がいろいろあったりするのでプラグの取り付け位置によっては期待通りの放熱をしない、あるいは放熱し過ぎるというケースも考えられますし、さらにメーカーによる熱価設定の違いなどから、指定熱価のものを装着しても理想温度範囲内に収まらないということもあり得ます。

こう考えると、もうこれは実際に付けて走ってみないと分らないわけで、一番無難なのは純正指定のものを付けておくという結論になります。

それじゃあ面白くないという方のために、SJのプラグの販売ページでは実走行で効果が確認できた車両とお客様からからのフィードバックで評判の良かったものだけを載せていますので、こちらから購入頂ければ間違いないかと思います。


By OZW



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