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手動アイドリングストップ

 
都内走行に限っていえば、信号待ちなどで停車する度にエンジンを切ってしまったほうが、だいたいどの車でも30%程度燃費がよくなるそうです。
本当にそんなに変わるのか?と疑っていた某自動車雑誌の編集長が特集記事を作る際に実際にやってみたところ、確かに3割前後は燃費が伸びたのでびっくりした、という話も本人から直接聞いたことがあるので、少なくともインチキ臭い燃費グッズよりは遙かに効果的なのは確かでしょう。

ただ、アイドルストップ機構付きでない車両でこれを手動でやったら得かどうかというと、いろいろ検討しなきゃいけないことがありそうです。




この画像ははじめてヴィッツのアイドリングストップ機構が付いたときに使用されたスターターモーターです。
基本的な構造は従来のスターターと同じですが、スイッチとブラシ、歯車を改良してそれまでの10倍以上の耐久性を持たせています。

でも、実は10倍程度の耐久性ではまだ十分とはいえず、また再スタートのスピードアップ化の要求もあって、今ではエンジンを再始動するときにスターターモーターを補助的にしか使わないようにしています。

たとえば、止まったエンジンの中でピストン位置がちょうど燃焼行程にあるシリンダーを選んでそこに燃料を吹いて点火燃焼させた直後にアシスト的にスターターモーターを回したり、あるいは、暖気後の再スタート時にはスターターモーターは使用せずにオルタネーターをモーターとして働かしてエンジン始動させていたりします。

また、アシスト的にでもスターターモーターを使うシステムの場合には、スターターモーターのリングギア内側のワンウェイクラッチを強化し、ピニオンとリングギアを常にかみ合わせたままでもエンジン側とスターターモーター側を断続出来るように作られています。

こうすることによって、以前説明したスターターモーターの仕組みのなかで、故障の多いソノレイド部分を無くすことも出来ますし、エンジンが完全に停止状態でなくてもスターターモーターを回すことも可能になります。

さて、こうした機構を持たない普通の車で手動アイドリングストップを行うとどうなるかというと、スターターの使用頻度は数十倍になりますし、バッテリーの負荷もそれだけ大きくなります。

ちょっと長くなったので続きはまた明日にでも


By OZW



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