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W126 500SEのサスペンションチューニング

 
LSDを組んだら、これまでよりコーナリングスピードが上がるので、足回りを少し固めたくなるかもしれません。
ただ、この部分は多くの人が誤解している部分でもあります。

スポーツ走行のイメージを、ロールが少なく、地面に張り付いて走っていくという感じで思い描いている人は、ハードスプリングと減衰値の高いショックが必要で、それでもロールを感じたりすると、まだ減衰が足りないと思いこんでしまうことが多い気がします。

特にベンツ用に市販されているサスキットは、ショックアブソーバーが過減衰で戻りに時間がかかるため、かえって深くロールしやすくなってしまっているものが多い気がします。

単純にスプリングを短くしたり、硬いスプリングを入れると有効ストロークが短くなるわけですが、さらに減衰値を硬くすると、時間当たりのストローク量が短くなり、ストロークしない足になってしまいます。
そうすると、接地荷重の変動が激しく、段差とか乗り越えた日にはどっち向いて走っていくか分からないようなクルマになってしまいます。




えちごや皆口氏が、W126 500SEのノーマルスプリングに合わせて、一から減衰力カーブを設計してエナペタルに特注したショックです。
ノーマルより二回りくらい太くなっています。

ところが、手で押してみると分かるのですが、ノーマルより柔らかいセッティングになっています。

W126でも、クーペではなくセダンなのだから、街乗りではノーマル以上に乗り心地をよくし、いざという時には攻めて走れる、というコンセプトに基づいた設計です。
もちろん、ショックだけではそんなことは実現できないので、スタビやノーマルスプリングにも手を入れていくことになるだと思います。
コンベンショナルなサス構成で、現在のアクティブサスのような乗り心地を実現しようというチャレンジです。

結果がどうなるかは、本格的な夏になる前にはお披露目出来ると思います。


by OZW





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